リンク召喚は遊戯王5D'sの滅びの未来そのもの -主催者権限のちゃぶ台替えしに異議あり! 意義あり?
今、遊戯王が燃えています。
まさに20年続くコンテンツのかつてない炎上。
これまで斜め上すぎるアニメ展開にも、強すぎるカードと規制にも耐えてきた決闘者諸君も、さすがに我慢の限界が来ているようです。
今回の炎上の理由は、2008年から9年間続いてきた全ての積み重ねを放棄するような大幅なルール変更。
まさに、コンテンツを支えてきた旧世代の切り捨てと言えるべき暴挙です。
そして、その筋書きはまさにアニメ遊戯王5D'sの未来世界で起きていた「人々の欲望が暴走した結果の大災害」とピッタリ重なります。
まさに愛するコンテンツを丸ごとカキカエられた事件なので、分析もかねてその影響力を分析します。
- そもそもリンク召喚とは?
- なぜこのルール改定がショックか
- 遊戯王させないインフレ制圧カード達
- 新規参入が致命的に難しい現状
- まさに遊戯王5D'sの滅びの未来
- まとめ:ゲームを作る人は、主催者権限のちゃぶだい返しをしてはならない
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そもそもリンク召喚とは?
21日発売のVジャンプで遊戯王の新たなルールが発表されます。
その名もリンク召喚……なんじゃそりゃとなっているのだが、簡単に言うとこんな所です。
指定の素材のモンスター、例えば地属性モンスター3体を墓地に送ってエクストラデッキから特殊召還する。
要するに、これまでも後付けで展開してきた、シンクロ召還やエクシーズ召喚と同じように新たなルールが追加されただけ……
ここまでは納得出来る、むしろ面白そう。
だがしかし、最大の変更点はここです。
通常では、エクストラデッキから召喚できるモンスターの数がたった1体となりました。
まずはこの新しいデュエルフィールドを見てください。
引用:
【マスタールール4:新ルール・リンク召喚について】エクストラモンスターを大量展開する事が難しくなります | 遊戯王の軌跡
なんと自分が使用できるエクストラデッキから召還するモンスターゾーンは僅か1体です。
2月11日にに発売されたパックの目玉カードの一つである、コズミックブレイザードラゴンに至っては、4月からのルールでは(実質的に)使用できません!と宣言されているようなものです。
もはや不良品じゃねーか!
更に自分または相手がリンク召喚を行う事で、このリンク召還したモンスターの赤い矢印の先もエクストラデッキからモンスターを呼び出せるゾーンになります。
相手フィールドにも赤い矢印があるカードもある事から、下手な展開をすれば敵に塩を送るような展開になりかねない、意外外とゲーム性があるシステムです。
なぜこのルール改定がショックか
それは、2008年から続いてきた主流である「エクストラデッキ」から強いカードを次から次へと展開して、悦に浸るというソリティアプレイが出来なくなるためです。
例えば、シンクロ召喚が出始めて3年後にはこんな事が、リアルでも行えるようになりました。
これを計画してデッキを作り、手順を間違えないように練習して、友人とのデュエルで実現させるのは最高に楽しいです。
しかし、これには事情があります。
それは人々の勝利への欲望が押さえきれずインフレが進んだ結果、「1ターン目で相手を制圧して圧勝する」という、遊戯王させないマンがいっぱい現れるようになりました。
遊戯王させないインフレ制圧カード達
例えばじゃんけんをして、後攻となった場合……相手がソリティアプレイをするのを2分ほど見守っていると次から次へとエクストラデッキからこちらの行動を妨害してくる制圧モンスターが次から次へと沸き出てきます。
- フレシアの蠱惑魔……相手がモンスターを出したら、デッキから落とし穴カードを持ってきて殺すカード
- 十二獣ドランシア……相手のターンでも相手のフィールドのカード一枚を破壊するカード
- クリスタル・ウイング・シンクロ・ドラゴン……相手モンスターが効果を発動したら破壊、レベル5と戦闘する場合はその分の攻撃力アップする(元の攻撃力が3000)
更には、魔法や罠を封じる神の宣告や、効果を封じる神の警告なども伏せられたりします。
お前パワハラ上司かよ!?
一挙手一動に文句を付けて来やがって……ぜんぜん遊戯王できないじゃねーか!
実際こうした相手とプレイしても何も楽しくありません。
新規参入が致命的に難しい現状
こちらの記事によると、マジックザギャザリングのプレイヤーはこの三種類に分類されます。
スパイクは、何かを証明したがっているプレイヤーだ。勝ちにこだわり、トーナメントの上位入賞を目指すタイプの人、それが典型的なスパイクだ。
ティミーは、何かを経験したがっているプレイヤーだ。分かりやすくて派手な効果のカードを好み、コストパフォーマンスにはこだわらない。
ジョニーは、何かを表現したがっているプレイヤーだ。一見すると使い道の分からないカードで怪しげなコンボを決めたり、あるいは背景ストーリーのワンシーンを対戦中にテーブルの上で再現しようとするようなプレイヤーが当てはまる。
引用:廃課金ソシャゲはもういやだ/2017年スマホゲーム業界の課題 - デマこい!
現状の遊戯王ではあまりにスパイクが強すぎる。
圧倒的な差が生まれている。
彼らを驚かせようとティミーやジョニーが頑張ったところで、新規参入者は1ターンで制圧され何も出来ないまま飽きて引退をしてしまいます。
これはかつて格闘ゲームがコアファンにのみ注目し続けて、やがて誰もプレイしなくなったスト2後の世界に酷似をしています。
その制圧環境を制圧する為に、生まれたのがリンク召喚と言えるでしょう。
まさに遊戯王5D'sの滅びの未来
この流れはまさに遊戯王5D'sの終盤で明かされた未来の世界を思い出させます。
現代から約200年後の遥かな未来。モーメントとライディングデュエルが世界的に普及し、人々はデュエルに熱狂、繁栄していたが、シンクロ召喚とD・ホイールから流れでた人々の欲望や悪しき心にモーメントが反応しついには逆回転を始めた。
世界中のモーメントを結ぶネットワークはそれにより「人類は地球を滅ぼす」という結論に達し、後の機皇帝と同型の兵器を次々と量産し世界規模の戦争が始まる。
そう、今回コナミは(自ら作り出した)人々の欲望が強まりすぎ、負の感情が強くなり過ぎたため、2008年からの路線を全て破棄し、新たなルールの元再出発する事を決めたのである。
今回の炎上は、なんといっても自らの欲望(インフレ)の制御が効かなくなったコナミが、ルールを変える事によって制圧を制圧をするという横暴極まりない調整の結果と言えるでしょう……
まとめ:ゲームを作る人は、主催者権限のちゃぶだい返しをしてはならない
なんと言っても、今回のコナミの動きはあまりにも酷いと言わざるを得ません。
かつて「金を刷っているようだ」と役員が名言を残したコンテンツに対して、あまりにも横暴な仕打ちです。
そもそも、ここ近年でもメタルギアソリッドの小島監督を追い出し、さくまあきらを激怒させて桃太郎鉄道の新作を6年も止め、パワプロを金で解決できるゲームに劣化させたコナミは救いようのない企業になっているのは分かっていた。
FUCK KONAMI https://t.co/YRl5uXQlO6
— Guillermo del Toro (@RealGDT) 2016年12月2日
ついに遊戯王も滅ぼしに来てしまいました。
こうしてまた一人のファンがハーフストーン次元へと移動するのであった……
バイバイ、君たちとの時間は楽しかったよ